大岩食堂&ハバチャルイベント スペシャルQ&Aタイム(前編)
▲イベント当日の美味しかったまかない
自己紹介とカレーの紹介
ゆきな(以下ゆ):皆さん本日はお越しいただき、ありがとうございます。今日のイベントは私が大好きなカレー屋さんのカレーを2つ並べたい!というところから始まっています。そのカレーの紹介やポイントをお2人からお話いただきたいと思いますので、自己紹介とカレーの紹介を。
飯塚さん(以下い):じゃあ、お先に僕から。千歳烏山でインド料理をしているハバチャルの飯塚と申します。今日は沢山の人が来てくれて嬉しく思います、ありがとうございます。今日のカレーのご説明です。パクチーが乗っている赤みのある方の牡蠣カレーですが、特徴としましては酸味が強いです。その酸味はタマリンドというマメ科の植物で、主に南インド、東南アジアなどで料理の酸味出しに使う調味料です。それを前面に出したカレーになっています。次は三角形のパンみたいなもの、パラタです。インドにはいろんな小麦粉のパンがあるんですけど、ナンの次に有名な平たい丸いチャパティーというものがあって、それに似ています。チャパティーの生地にギ―やバターやサラダ油などの脂肪分を増やして層になるように練りこんでいくと、パイ生地のようになります。なので焼き上がりに層が入っていて、チャパティーとは食感が全然違います。呼び方はお店やエリアによって違ってパロタとか、パランタとも呼ばれています。で、最後はアチャール。ピクルスですね、インドの。マスタードオイルをべースに、その他の調味料とレモン汁で漬け込んでいます。今3週間くらい漬け込んであって、自分の中でベストな状態です。もう少し経つとキムチの古いのみたいな、ツウ好みになっていきます。それはそれでファンがいるんですけど、今が一番一般受けしそうなお味になっています。以上です。
ゆ:はい、ありがとうございます。では、大岩さんお願いします。
大岩さん(以下お):大岩食堂の大岩です。よろしくお願いします。うちの方はトマトベースで缶詰めのトマトとフレッシュなフルーツトマトっぽい物を使っています。そうすることでフルーティーな味わいに。あとココナッツは、お菓子とかに使われるココナッツファインというものを使って、シャリシャリした食感にしています。あとは、バスマティライスというインドのお米を炊きこんだビリヤニが右側にあります。(カレーと)ベースは一緒なんですけど、ご飯にかける時と比べて、炊きこむと香りが変わってきます。あとパリップはダルカレーです。3種類の豆を使っていて、1つ1つ特徴があるんですけど、混ぜるといいとこどりというか、ほっこりした感じに仕上がっています。ウールガイは大根のオイルづけで、本来は未熟の果実で作るらしいんですけど。みなさんご存知と思いますが、エリックサウスという八重洲にあるというお店で教わったのがものすごく美味しくって「店でも出そう!」と思って。大体同じような感じで作っています。
ゆ:ありがとうございます。
皆さんからのご質問
ゆ:では、皆さんからご質問をいただいたのでお2人にお答えいただきたいと思います。
ー レトルトカレーは食べますか?好きなレトルトカレーはありますか?
い:たまに食べます。銀座カレーですかね。スーパーで売ってないような、特殊なお値段のするものはあんまり食べたことがないんですが、大衆的なものの中では銀座カレーを食べていました。最近は食べてないです。
お:僕は基本的には食べないんですけど、地元が埼玉県の北本市というところで、トマトカレーがどうやらご当地カレーでグランプリをとっているみたいで。 皆様(以下皆):へぇえー! お:これをネタに知り合いに配ることにしているんです。それでレトルトカレーを3年ぶりくらいに食べました。
ゆ:3年ぶり!
お:そう、もっと前かもしれない。北本トマトカレーは500円くらいするんです。
ゆ:500円!結構なお値段ですね!美味しそう。
お:ね、結構やるなと思う。
ゆ:皆さん(トマトカレーを)見かけた時は、オススメだということで。
ゆ:では次!これは教えてもらえるかわからないんですが、私も教えてほしい!
ーウールガイの作り方を教えて下さい。
お:えーーーと。この本(『南インド見聞録』)に載っているんでこれを見て下さい笑。
ゆ:載ってるんですか?!
お:はい、使っているものも大体一緒なんで。
ゆ:わたしも後で見ようっと。ありがとうございます。では次にいきます。
ーアチャールと普通のピクルスは根本的に作り方が違うのでしょうか?また、素材によりスパイスとの相性はあるのですか?
ゆ: ということなので、アチャールの貴公子、飯塚さんにお答いただきます。
い:たぶんここ(質問)に書かれているピクルスは、西洋風のものだったり、ハンバーガーに挟まっているスライスのものを想定していると思うんですけど、(アチャールも)そのタイプも一応あります。向こうではウォーターピクルスと呼ばれていて、それと似ていると思います。アチャールとウールガイは言語の違いで、基本的にはピクルスと認識しているんですがいいです、よね?
お:はい、いいと思います。
い:アチャールはおおよそヒンディー語圏で呼ばれていて、ウールガイは南のタミル語ですかね。呼び方が違うだけで、今日僕がお出ししたアチャールとウールガイはおそらく似ていると思うんです。(西洋ピクルスと)根本的に違うのは、材料の部分で油が入る、塩と酸味が入る、そしてスパイスが入る。特にスパイスの部分が西洋風のものと違うのでは、と思います。「素材によりスパイスとの相性はあるのですか?」については、今研究中です。多少あるのは分かっていて、自分のお店ではアチャールが12~3種類あります。その中には野菜・果物・魚介・肉類があって、試行錯誤しながらすべて味が違います。そして日々「これにはクミンが合うのか合わないのか」など、今も試しているところです。
ゆ:ありがとうございます。では続いていきます!
ー皆さんにご質問です。魚介と肉類のカレーを作る上で一番の違いはなんでしょうか?
ゆ:私はあまり違いは無いかもしれないです。
い:自分が魚介で作る時にはフェンネルというスパイスを入れたがります。
ゆ:それはありますね。
い:あとはもったりしたタイプよりも、今日お出ししたシャバシャバのカレーを作る事の方が多いです。
お:僕はあまり考えてないですね。フェンネルはなんとなくわかります。あとは、インド料理の作り方とはちょっと違うんですけど、うちは魚をできるだけ一本で買うようにしているんですよ。なので、出たアラで出汁をとってそれを合わせています。インドカレーは骨付きのままやるんですけど、ちょっと食べづらいのと、加熱時間が長くなっちゃうんですよ。ウチはオーダーが入って生から加熱するので、味の出方も考えて切り身にしています。
ゆ:確かにそうですよね。お肉だと煮込むことが多いんですけど、魚や貝だと後入れが(多い)。
お:魚ね、煮ても美味しいんですけど、営業時間の最初と最後では全然モノが変わっちゃうんです。だからいつも同じクオリティーを出せるようにしています。あと、できるだけ出汁感を入れたいので、3時間くらい出汁を取ったりしています。
ゆ:へえー!
い:肉に関しては、魚と比べるとスパイスをたくさん入れるイメージがあります。
お:そうですね。主張の強い食材に対してスパイスは必然的に多くなる。魚は魚の旨味もあるし、素材の味が活きなければいい料理だとは思わない。カレーを作っているというより料理を作っているイメージで、僕は作ります。だから素材ありき。
ゆ:この間大岩さんところで食べたいわしの焼いたの、すごい美味しかったです。
皆:へえー。
お:しばらくやっています。
ゆ:皆さん、オプションで追加してみて下さい!
長くなったので続きは後編で。
お楽しみに!
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